「TEMUの激安グッズ、会社の備品や事業の仕入れで使いたい!」「でも、経費で落とすためのインボイスってどうなるの?」
個人事業主や会社の経理担当者なら、そんな疑問を持つのは当然ですよね。TEMUを事業で活用したいけど、経理処理でつまづきたくない…。
そのギモン、この記事でスッキリ解決します!TEMUのインボイス制度への対応状況から、インボイスがなくても経費計上するための具体的な方法まで、どこよりも分かりやすく解説します。
【結論】TEMUは日本のインボイス制度に“非対応”です
まず、最も重要な結論から。2025年8月6日現在、TEMUは日本のインボイス制度(適格請求書等保存方式)に対応していません。
- インボイス番号の発行はできません: TEMUの運営会社である「WhaleCo Inc.」は、日本の国税庁に適格請求書発行事業者として登録していないため、登録番号(T+13桁の番号)が記載されたインボイス(適格請求書)を発行することはできません。
- なぜ非対応なの?: TEMUは海外に拠点を置く事業者であり、日本のインボイス制度への登録は任意だからです。
「じゃあ、TEMUでの購入は経費にできないの…?」
いいえ、そんなことはありません!ちゃんと方法はありますのでご安心ください。
インボイスがなくても経費計上するための2つのポイント
インボイスがなくても、経費として計上し、消費税の仕入税額控除を受けるためのポイントを解説します。
ポイント1:まずは「領収書(購入証明)」を発行しよう
TEMUでは、インボイスの代わりとなる領収書(購入証明)をアプリやサイトから簡単に発行できます。
▼ 領収書の発行手順
- TEMUアプリまたはサイトにログインし、「マイページ」を開きます。
- 「ご注文」をタップし、該当する注文履歴を選択します。
- 注文詳細ページにある「請求書」または「領収書」のボタンをタップします。
- PDF形式で表示されるので、ダウンロードまたは印刷して保管しましょう。
この領収書には、注文日、商品名、金額、販売者(TEMU)の名前などが記載されており、経費の証拠として重要な書類になります。
ポイント2:「経過措置」の特例を活用しよう
ここが専門的ですが、非常に重要なポイントです。
インボイス制度には、インボイスを発行できない事業者(免税事業者や海外事業者など)からの仕入れでも、一定期間は消費税の一部を控除できる「経過措置」という特例があります。
- 2026年9月30日まで: 支払った消費税額の80%を控除可能
- 2029年9月30日まで: 支払った消費税額の50%を控除可能
この経過措置を受けるためには、以下の2点が必要です。
- 区分記載請求書等保存方式に準じた事項が記載された請求書等(TEMUが発行する領収書がこれに該当します)
- 帳簿に、この取引が経過措置の適用対象である旨を記載すること(例:「80%控除対象」など)
これにより、インボイスがなくても仕入税額控除を受けることが可能になります。
TEMUでの購入を経費として計上する際の注意点
- 帳簿への記載が必須: 経過措置を適用する際は、必ず帳簿に「80%控除対象」などの記載を忘れないようにしましょう。
- カード明細も保管: 支払いの証拠として、TEMUの領収書と合わせてクレジットカードの利用明細も保管しておくと、より確実です。
- 事業関連性が大前提: 当然ですが、経費として計上できるのは、あくまで事業に関連する購入のみです。私的な買い物と混同しないように注意しましょう。
- 最終判断は専門家に相談を: 経理処理は複雑な場合があります。最終的な判断や具体的な記帳方法については、必ず顧問税理士や管轄の税務署にご確認ください。
まとめ:TEMUはインボイス非対応!でも「経過措置」で経費計上は可能!
今回の速報をまとめると、以下のようになります。
- TEMUはインボイス制度に非対応で、登録番号の発行はできない。
- でも、発行される「領収書」と「経過措置」を活用すれば、仕入税額控除は可能。
- 帳簿への記載を忘れず、最終的には税理士などの専門家に確認するのが最も安全。
「インボイスがないから仕入れに使えない」と諦める必要はありません。制度を正しく理解し、適切な手順を踏めば、TEMUの圧倒的なコストパフォーマンスをあなたのビジネスに活かすことができます。賢く、そして正しくTEMUを活用していきましょう!
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